2013年7月21日

沿ドニエストル共和国

家に帰ったら、沿ドニエストル共和国から手紙が来ていた。
差出人の字が読みづらくてそれが「沿ドニエストル共和国」と書いてあるとわかるまでにだいぶ苦労した。だってこんな名前の国が存在するなんていままで知らなかったんだもん。
国の正式名はРепублика Молдовеняскэ Нистрянэ
(読み方:ブリードニェストロヴスカヤ・モルダヴスカヤ・レスプブリカ)

なんで日本語になったらとつぜん「沿」が出てきたのか。変な名前。
と思っていたら、国際的には主権国家として認められていないらしい。モルドバ共和国の一部扱い。でも実際はモルドバの統治なんか及んでいない。「事実上」、独立している場所。


沿ドニエストル共和国のシュールな映像

沿ドニエストル共和国を世界で唯一、国として認めているのは、ナゴルノ・カラバフ共和国らしい。ナゴルノ・カラバフはアルメニアとアゼルバイジャンが領有権をめぐって対立している地域。
そう、ナゴルノ・カラバフ共和国もまた、国際的には独立国家として認められていない。
世界中でアルメニア以外には。


そんな場所から手紙が届いた。


その場所で、沿ドニエストル共和国の切手を作っている人たちがいて、その切手が貼られた手紙にハンコを押す人たちがいて、手紙を検閲する人たちがいて(これは仕方がない・・・)、どういう仕組みかわからないけれど、とにかく日本に向けて手紙を運ぶ人たちがいる。
わたしが日本からオーストラリアにいる友達に手紙を出すのと何も変わらない方法で。

沿ドニエストル共和国には国家だって国旗だって国会議事堂だってある。沿ドニエストル共和国でしか使えない通貨だってある。
でも非承認国家。
まわりから認めてもらわないと存在することができない。いや、存在しているんだけど、存在していないことになっている。それってどんな感じがするのだろう。


手紙には知人がバザールで見つけたという北朝鮮の絵葉書と切手が同封されていました。お礼の便りを書きたいと連絡すると、「わけあってブカレストの空港で4日くらい暮らしています」とのこと。
うーん。
確かに存在しているのに入国審査上は存在していないことになっている知人・・・。


そういえば長旅のあいだ、日本から遠く離れた知り合いもいないところで何日も誰とも話さないでいると、自分がまるで存在していない人間になってしまったようで不安になって、あわてて食堂で人に話しかけてみたりして。


うーん、存在するとはどういうことなのだろう。ヴィトゲンシュタイン級のこの問いは、夏休みの宿題(後回し)にすることにします。



















というわけで、みなさんいかがお過ごしでしょうか。ジェイホッパーズ京都のしばた(かりー)でした。
もしナゴルノ・カラバフに興味がある方はこちらにいろいろ詳しく書いてあります。
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Lake/2917/ussr/nagornokarabagh.html




2 コメント:

そんな国があったとは!

アメリカで、地中海料理屋「アゼルバイジャン」というのをを見つけ、アゼルバイジャンってどこ?とググってみたら、地中海に面していなかったことを思い出しました。

その友達は無事なのかな。

アゼルバイジャンが面しているのはカスピ海だからね。すぐ嘘つくからね。グルジアはEU加盟国じゃないのにEUの旗が町中にはためいているよ。願望・・・というか目標?
友人とは連絡がつきません。