2010年11月26日

初心者のための上方芸能ナイト


大阪の夜の観光イベントのひとつとして、谷町4丁目にある山本能楽堂で「初心者のための上方芸能ナイト」なる催しが行われているのは知っていたものの、なんとなく内容がよく分からず足を運ばずにいたのですが。。
先日、大阪商工会議所の方から「もっと外国人のお客様の需要を増やしたい」という目的で英・中・韓国語の簡単な字幕解説を始めた、という案内を送って頂き、それならおもしろそうだ、と、いよいよ行ってきました。


私が鑑賞したのは6日の「紅葉いろどり」編。
内容は 「講談」 「素浄瑠璃」 「能」 「落語」 の4項目。
それぞれの演目を15分ずつ鑑賞できる、という内容なのですが、彼らによるとこのイベントは、例えるところ「デパ地下または物産展」だとか。ちょっとずつおいしいところを味わってもらって、おいしい!と思えば次回その芸能の本格的な講演にぜひお越しください、という試みだそうです。

これはまさに初心者の私にはもってこい。そして感想を一言で言うと、本当に楽しかった!!
行く価値、大いにありです。
何がそんなに良かったかというと、まず司会の落語家(その日は桂ちょうばさん)が初めに登場し、場の雰囲気をうまく和ませた後、それぞれの伝統芸能を実際に行う方達が素の姿(例えば能役者の方もお面なしで)で登場し、それぞれの芸能の成り立ちや鑑賞のポイントなどを、これまたおもしろく説明してくれます。能や浄瑠璃役者の方が舞台でそんなフランクに話をしてくれることもなかなかないでしょうから、それも新鮮でした。

また、会場の山本能楽堂は登録有形文化財の指定を受けている80年の歴史を持つ趣のあるシブい建物で雰囲気はたっぷり。しかもそれほど大きくない建物なので、舞台と観覧席がとても近くて一体感がある上、伝統芸能鑑賞ということでこなれた様子で着物を着て来られている観客の方も大勢いて、これも場の雰囲気を盛り上げていました。
さらりと着物を着こなして、”ちょっと今晩能でも観に行く?”
・・オシャレですねぇ。。そんな会話をささっとこなせる域に早く到達したいものです。。

場の雰囲気が十分和んできたところで、いよいよ初めの講談がスタート。人生で初の講談でしたが、正直今回の演目で一番私が興味を引かれた芸能でした。人間の話術ってすごい。。ここまで一気に引き込めるなんて。実際は1時間くらいの内容を、きっちり15分経ったところで”はい、じゃあ後は聞きにきてくださいね”で締めくくられ、久々に「えぇぇ!!もっと聞きたい!!」って、前のめりになる感覚を味わわされました。

そして次は「素浄瑠璃」。当初は文楽の予定だったのですが、それが変更になったとのこと。文楽も観たことがなかったので変更になったことは残念でしたが、「浄瑠璃」なら似たような感じかな?と思っていたところ、「素」がつくことで人形なしの演劇になるというのは初めて知り、琴の生演奏も合い重なって全く新しいものを教えていただいた気分でした。

その後は能。このときの解説曰く、「能は感じるもの」だそうです。そうなのか。。
今年の夏に大阪城薪能は観に行きましたが、その時は大舞台だった上に言葉が難しくて内容をよく理解ができなかった自分の勉強不足にしょんぼりしてしまいましたが、今回は至近距離での鑑賞なので言葉は難しくて解説がついていてもよく分からないものの、その「感じる」という意味はだいぶ分かった気がします。また、能はぜひ一度学びに来てほしい、ともおっしゃっていました。こちらの山本能楽堂では能の体験教室もあるそうです。

最後は漫才。最初から司会を務めてくれていた桂さんご本人の舞台です。漫才はTVでも観る機会が一番あるというものの、まじめに聞くのは同じく初めて。講談もそうですが、言葉だけで仕事をされている彼らの舞台、ここまで極めたら本当に職人技ですね。始終笑いのツボをおさえた内容で、後口良し、という感じできれいにまとめられました。


これらの内容は時期や日によって毎回異なるそうなので、何度行っても新しい舞台を楽しむことができるそうです。また、途中で「体験コーナー」として観客の中から数人立候補者を募り、実際に芸能をやってみれる時間もありました。
この日は「鼓を打つ」。「よぉ~~! ポン!!」 という、よく耳にする音です。
3人の方が舞台に出て能楽で実際に使っている鼓を叩かせてもらっていましたが、それ以外の私たちにも無料サービスのお茶のペットボトルを使って一緒に練習させてくれました。ペットボトルをうまいこと使うなぁ。。 と思った瞬間です。
ちなみにお茶と一緒におこわもサービスで頂いたんですが、これがまたおいしい!!このおこわだけでも買いに行きたいくらいです。


と、私のつたない文章ではきっとほとんどこのおもしろさは伝わらないかと思いますので、ご興味がおありの方はこちらをどうぞチェックしてみてください。
http://kamigata-night.com/

今年最後は大盤振る舞いの6演目?!個人的には体験コーナーの「お座敷遊び」がどんなものか気になります。。とくに男性の方々、いい機会では?!


ただし、肝心の「外国人対応」については、残念ながらまだまだ改良の余地あり!!といったところでした。。 とはいえ簡単な概要や、能についてはあらすじも英語で解説書をくれていましたがそれ以外は一緒にいったアメリカ人の彼にとっては内容が分からなくてつまらなかったようです。
とはいえ実際、講談や漫才は言葉だけの芸能なので正直難しいだろうなというのはありますが、せめてあらすじだけでも英語訳してもらえるとだいぶ助かるかと。
けれども本当に素晴らしい内容だったので、これからぜひがんばって外国人のお客様に楽しんでいただける環境を作っていただきたいところです。山本能楽堂さん、応援してますよ!!

2 コメント:

これは凄いですね!!
日本の伝統芸能がこれでもかと詰め込まれてるんですね。私も狂言とか小学校の見学依頼行った記憶が無いので広島でもイベントをチェックして是非とも行ってみたいと思います!

なかなかナイスな体験でしたね。
まあ英語にするってのは難しいでしょうが。。。言葉での「落ち」は裏の意味まで翻訳はできないですね。でも舞とか踊りは楽しめると思いますよ!