水無月、雨
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水無月という名の由来には様々な説がありますが
雨が降り、地が潤い、天には水がなくなるという説が私は好きです。
ついに梅雨になりました。
紫陽花の衣は日に日に色づいています。
その葉の上で愛らしく首を伸ばすカタツムリ。
お寺の苔もみごとにつやつやと光り、
哲学の道や神社では蛍が乱舞し始めました。
土の中で眠っていた静かな情熱を蛍はその光でもって燃やします
京都の社寺では蛍を放流するところもありますが
自然に生息している場所もあるのです。
それほど、このまちの水はきれいだということです。
禅庭を訪れると、雨の恵みの偉大さに気付かされます。
一粒の雨は川に、川はやがて大海へと流れその一部となる。
石や砂、時には苔を使い、森羅万象、その空間や営みは庭に見事に表されています。
さあ雨です、傘をさしてでかけましょう。
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