元気になれるマンボウの話


みなさんマンボウってご存知ですよね。
そう、あの海の生物マンボウ。学名モラモラ。

誰もが知っていてすぐにその姿を思い浮かべることができる水族館の人気者ですが、その生態は未だ謎に包まれているそう。

まずなぜあんな奇妙な姿形をしているのか。学名からしてふざけていますが、あの姿はどう見てもフツーの魚ではないですよね。一応は魚のくせに尾ビレがなく、背ビレと尻ビレが異様に発達しておりこれらをなんとかパタパタと動かしてやっと前に進んでいるらしいのです。なのでとても遅い。どれくらい遅いかというと鯉より遅い。つまりは魚なのに泳ぎが非常に苦手。むしろ泳いでいるというよりは海流に身を任せて漂っている。

そしてこの魚、なんとも打たれ弱いんです。ちょっとしたことで傷ついて死ぬんです。

以下、マンボウの死因一覧。

泳ぎが下手な上に目が悪すぎて岩に直撃し死亡。
泳ぎが下手なくせに常に泳いでいないと呼吸困難で死亡。
体中の寄生虫を殺すために海面で10センチほどジャンプして水面に当たり死亡。
体中の寄生虫を殺すために海面で日光浴をしていたら鳥に突かれて傷口から感染症になり死亡。
日光浴の日光が強過ぎて死亡。
寝てたら陸に打ち上げられて死亡。
水中に潜り水温が冷たすぎて死亡。
水中の泡が目に入ったストレスで死亡。
海水の塩分が肌に染みたショックで死亡(超敏感肌らしい)。
前から来たウミガメとぶつかる事を予感したストレスで死亡。
近くに居た仲間が死亡したショックで死亡。
近くに居た仲間が死亡したショックで死亡した仲間から受けたストレスで死亡。
クラゲなどを主食にするがまれにエビやカニを食べることがあり殻や骨が内蔵に刺さって死亡。

そして第一の死因は「窒息死」。

ええ、窒息死です。魚なのに。エラ呼吸なのに。
もうね、よく今まで絶滅しなかったなと感心してしまいます。

ご覧のとおりの虚弱体質なのになぜ今まで絶滅することがなかったのかというと、一度に3億もの卵を産むからだそうです。数撃ちゃ当たるの精神です。それでも運よく生き延びることができるのは数匹ほど。

マンボウの存在は、ダーウィン先生の自然淘汰説を真っ向から否定しているような気がします。

こんなに打たれ弱く存在している意味すらよくわからない謎の生き物でも、一生懸命(?)生きているんだなと思うと、もう少し頑張ろうという気持ちになってはきませんか。




 ※マンボウの骨格。どう見ても鳥類。



コメント

Unknown さんの投稿…
おもしろい。
太古の姿を残した数少ない生物なんだ~。っていうかマンボウって異常に心優しいのね
saho さんの投稿…
マンボウと私、どちらが敏感肌か勝負だ。  タム